症状を隠そうとすることの危険性
吃音や恐怖症などに悩む方に共通した心理として、「症状を人に知られたくない」というものがあります。つまり、隠したいという心理です。症状が恥ずかしく感じられたり、それがエスカレートして自分が他の人より著しく劣っているように感じられたり・・・。
これは自然な心理とはいえ、危険性もはらんでいます。
隠したいという心理は、常に悩んでいる症状を意識することを意味します。言い換えれば、絶えず自己暗示をかけている状態とも言えます。吃音なら、「どもらないように」「どもっちゃいけない」と思うわけですが、潜在意識においては自分がどもっているイメージが出来上がるだけなのです。潜在意識は否定語がわからないからです。というか、潜在意識にはイメージがあるだけだからです。
要するに、隠そうとすればするほど、症状が悪化する危険性があるわけです。常に暗示をかけ続けているので、当然ですね。
吃音や恐怖症、あがり症などの改善には、むしろ症状を意識しないですむように持っていくのが大事です。症状を忘れることが重要ポイントなのです。