西洋医学は万能ではない
私たちがお世話になる事の多い西洋医学はけっして万能ではありません。命が救われたり、苦しみが和らいだりして助かることが多いものの、私たちが望む“サービス”を受けることができないケースも少なくありません。
ある方が、「今の(西洋医学の)医者はパーツの修理屋さんだ」と述べていましたが、まさにその通りだと思います。自分が専門にしているパーツについては詳しくなる一方で、体全体を見渡す意識が希薄になっているように感じます。
吃音は原因がわかっていない、と言われています。でも、これは吃音を改善させることができない、ということではありません。あくまでも、西洋医学のアプローチでは原因がはっきりしない、ということなのです。当然、西洋医学は吃音を根本改善できないということになります。
しかし、世の中には、日常生活に支障ないレベルにまで吃音を改善することに成功した人が大勢います。吃音に悩む方は、医者に行く前に、信頼できる改善体験者の話に耳を傾けるとよいでしょう。有名なところでは、中村祥氏のプログラムがあります。
実質的に問題ない状態
吃音やあがり症などのメンタル系のコンプレックスを抱えている人は、症状がスッキリと消えて無くなって欲しいと願います。当然のことだと思います。
ただ、薬を飲んで頭痛がすっかり治まるのとは異なり、吃音やあがり症の改善の仕方はピタッと治まるわけではありません。
例えば、アナウンサー・司会者の小倉智昭さんは子供のころから吃音に悩んできたそうです。その仕事ぶりを見る限りどもっているようなところは見られませんが、実はいまでも治っていないそうです。ある程度の改善はしたのかもしれませんが、実質的に問題ない程度にうまく吃音をコントロールするできているんではないでしょうか。
こうしたコンプレックスは完全に症状を消し去ろうとこだわるよりも、ふだんの生活や仕事に大きな支障が無いレベルにコントロールできればOKだと思った方が、むしろ症状は改善するようです。
このあたりが難しいところなんですが、コンプレックスについて意識しない方が症状は出なくなるのです。眠れないときに「眠らなければいけない」と考えれば考えるほど眠れなくなるのと同様です。
吃音、あがり症、強迫性障害などは、実質的に問題ない状態になれば良しと考えましょう。
潜在意識の“アンテナ”
本当に真剣に探し求めている物や情報、人などがある場合に、そういったものが不思議なくらい目の前にパッと現れたりします。「引き寄せ」などと呼ばれている現象ですが、これは潜在意識の“アンテナ”によって起こるものです。
潜在意識が問題解決の方法を探し求めるモードに入ると、それは無意識の状態でも継続して行われます。その状態で探している物、情報、人を目にすると、瞬間的に気付くのです。いわばアンテナを張っているようなものです。
潜在意識を利用するのが上手な人は、このアンテナの恩恵をよく受けます。経験的にアンテナを張る方法を心得ているのです。
とは言っても、難しく考えることもありません。実は誰でも似たような経験を自然にしているものです。例えば、(よく言われる例ですが)購入を考えている車は街中でよく目につくようになると言います。
車だけでなく、何でもそうです。株を買うと、その会社に関するニュースがやたら目に飛び込んでくるようになります。こうしたことはみんな、潜在意識の“アンテナ”のなせる業です。
脳波と精神状態
ゆったりとリラックスしているとき、脳波にアルファ波が強く現れていることは有名です。脳波は周波数の範囲によってベータ波、アルファ波、シータ波、デルタ波などと分類されており、精神状態に応じてそれに対応した脳波が現れます。
例えば、瞑想状態とか眠りかかった時にはシータ波が現れます。一般的には、精神的な活動レベルが下がるほど脳波の周波数も下がります。活動的な状態 ⇒ リラックスした状態 ⇒ 瞑想状態 ⇒ 浅い睡眠状態 ⇒ 深い睡眠状態、の順に脳は周波数は低くなります。
おもしろいのは、音楽や特殊音によって特定の脳波が強く出るようにしてあげると、それに対応した精神状態にすんなり入れるようになります。例えば、デルタ波が強く出るようにすると、それに対応した睡眠状態に入りやすくなります。この仕組みを利用して睡眠薬とオサラバした人もいるようです。
特定の脳波を強く出すようにする方法としては、バイノーラルビートというものがあります。左右の耳で聞く周波数が少しだけ異なるとき、その差に相当する周波数の脳波が現れる、という理屈です。バイノーラルビートに基づく音源は、ネット上で簡単に見つけることができます。
自律神経について
潜在意識は人の健康状態に大きな影響を与えます。最も衝撃的なのは、「末期癌から生還できることがある」という話と、「自分が重篤な病気だと思いこんだだけで死ぬはずのない患者が死んでしまうことがある」という話です。
精神活動がどうしてここまで激しく肉体に影響するのだろうか、と不思議に思っていたのですが・・・
自律神経が潜在意識の一部であることを知って、ナルホドと思いました。
自律神経は人間の意志とは関係なく、内臓などをコントロールしています。人間が生きていくためには欠かせない神経ですね。
潜在意識に何かイメージがあると、潜在意識はそれを現実ととらえます。そしてそのイメージを実現する(実現している)ように働くのです。その際に、自律神経を通して肉体に影響を与えるわけです。
例えば、癌患者が癌細胞を叩きのめしている自分を繰り返しイメージすると、やがてそれが潜在意識に定着します。潜在意識は癌細胞を叩いている状態が現実だととらえるので、自律神経を通して実際に癌細胞を叩こうとします。癌細胞に対する免疫機能を高めるのでしょう。
症状を隠そうとすることの危険性
吃音や恐怖症などに悩む方に共通した心理として、「症状を人に知られたくない」というものがあります。つまり、隠したいという心理です。症状が恥ずかしく感じられたり、それがエスカレートして自分が他の人より著しく劣っているように感じられたり・・・。
これは自然な心理とはいえ、危険性もはらんでいます。
隠したいという心理は、常に悩んでいる症状を意識することを意味します。言い換えれば、絶えず自己暗示をかけている状態とも言えます。吃音なら、「どもらないように」「どもっちゃいけない」と思うわけですが、潜在意識においては自分がどもっているイメージが出来上がるだけなのです。潜在意識は否定語がわからないからです。というか、潜在意識にはイメージがあるだけだからです。
要するに、隠そうとすればするほど、症状が悪化する危険性があるわけです。常に暗示をかけ続けているので、当然ですね。
吃音や恐怖症、あがり症などの改善には、むしろ症状を意識しないですむように持っていくのが大事です。症状を忘れることが重要ポイントなのです。
潜在意識のコントロールは人生のキーポイント
ここ何年か、つくづく思うんですが・・・
『潜在意識をコントロールすることは、人生を豊かなものにするキーポイントだ』
と。そして、
『潜在意識についての知識を身につけ、潜在意識をコントロールするスキルを身につけることは、若いうちにやっておきたい最重要事項だ』
と。
このように強く感じるのには、もちろん理由があります。このブログでもいろいろ説明しているように、現状を良くするも、悪くするも、潜在意識しだいという面があるからです。
病気や体の悩みを克服するという、「マイナス要素を減らす」願いも潜在意識によって結果が大きく違うし、夢を実現するという、「プラス要素を伸ばす」願いも潜在意識によって天と地ほどの差ができます。
また、潜在意識の性質を理解していないと、良かれと思ってやっている事が悩みをどんどん拡大してしまうこともあります。例えば、吃音を無理やり押さえ込もうとする間違った治療法などがこれに相当します。
いずれにしても、潜在意識の中身が人生の大枠を決めると言っても過言ではありません。少しずつでも潜在意識について学んでいきましょう。
小さな成功とポジティブなサイクル
吃音・あがり症は、人に知られたくないと思ったり、恥ずかしい事だと思ってしまうと悪化します。人と話すときにいつも、どもったり、あがったりすることをイメージしてしまうからです。
このような心理状態だと、新たな失敗がネガティブなイメージを強化し、症状を悪化させます。
でも、逆も真なり、です。ちょっとした事でもよいので成功体験があると、「うまくできたじゃん」となって、ほんの少しだけ自信がつきます。すると、さらに小さな成功体験をしやすくなるので、ポジティブなサイクルに入ることができます。つまり、症状が軽減されていくのです。
実際、私はこのようなサイクルを経て、歯科恐怖症を大幅に改善させました。まずは、自分が歯科治療に恐怖を感じており、ふつうの人と同じようには治療できない事を歯科医の先生に理解してもらうところから始めました。
すると、先生や歯科衛生士はそのつもりで治療してくれるので、思ったよりも何とかなるという感じがあったのです。
とはいえ、そうなるまでに何回か通っていますので、いきなり初診からポジティブなサイクルに入れたわけではありません。でも、恐怖心が大幅に小さくなったため、いまでは、定期健診のハガキをもらっても気軽に行けるようになりました。(以前は、よほどの激痛でもない限りは、歯医者には近づくことができませんでした。)
このように、小さな成功体験からポジティブなサイクルに入ることで、吃音・あがり・恐怖症などは改善のきっかけをつかむことができます。
認識の強化と体の症状
吃音やあがり症など、「嫌だな」「恥ずかしいな」という症状を解消する上で立ちはだかるのが、「認識の強化」というものです。
例えば吃音なら、人と話すときに、「どもらないように喋りたい」とか「どもったら恥ずかしい」と意識します。
実は、この意識自体が「私はどもる」という暗示をかけてしまうのです。「どもらないように」と考えることで、ますますどもってしまい、さらに「私はどもる」という暗示をかけてしまいます。
つまり、「どもらないように」と思うことが却って吃音を悪化させるわけで、マイナスのスパイラルにはまってしまいます。
むしろ、「どもっても構わない」と割り切れれば、吃音改善のきっかけをつかめるのですが、そう簡単にできるものではありませんよね。
だから、専用の吃音改善プログラムがあるのです。
このあたりの事情は、あがり症や神経性の胃腸炎などでも同じです。「~になったら嫌だな」と思うことが、その症状を誘発している事って、多いんですね。
薬による不眠症治療
生活習慣の見直すことでも不眠症の改善がみられない場合は薬物による治療法が行われます。
現在、処方されている睡眠導入薬はベンゾジアゼピン関連物質のものが主とされています。
ベンゾジアゼピン関連物質はかつて使用されていたものより安全性が高く、自然な眠気を起こさせる薬で医師の指示通り服用することで副作用の心配はありません。
ベンゾジアゼピン関連物質にはいくつか種類があり、穏やかに眠りにつく催眠作用タイプ、不安をやわらげる抗不安作用タイプ、筋肉の緊張をほぐす筋弛緩作用タイプのものがあります。
患者さんの症状やタイプに合わせて処方されますので、病院を受診した際には自分の症状をしっかり伝えるようにしましょう。
不眠症には漢方薬の使用も効果的ですが、漢方による効果の判定は1ヶ月以上かかるため早期の改善を望む場合は不向きと言えるでしょう。
しかし、漢方は自然の眠りにつくことができ習慣性や依存性の心配が少ない療法です。漢方による不眠症治療を希望する場合は医師に相談すると良いでしょう。